趣味のバイクから得た教訓

好きな方向に進んでいただけなのに、思いがけず教訓を得ることはあるものです。
 
バイク(中型)の免許は、結婚してから主人に10年ほど取りたいと言い続けてやっと許可をもらって自動車学校に通い始めたものでした。
 
でも運動神経のよくない私は、コツをつかむまでが一苦労。
急制動、スラロームはとりあえずできたものの、一本橋(長さ15m、幅30センチ、高さ5センチの平均台を7秒以上かけてわたるもの)がどうしても途中で落ちてしまうのです。
半泣きのまま、教官の後ろに乗せられて渡る屈辱感。周りは10代の若者ばかりだし、私は何やってるんだろうとすごく落ち込む毎日でした。
 
でも周りのバイク乗りの友達に聞いたら、こともなげに「ニーグリップだね」というんです。ニーグリップとは、バイクの胴部分をヒザでしっかりとはさみ、固定すること。それがしっかりできていれば渡れるよと。
 
次の教習の日、また途中で落ちちゃうんだろうな~と思いながら、友達の言うとおりいつもより強めにニーグリップをしてわたり始めたら。なんと、初めて最後まで渡れたのです!
 
私を悩ませていたことが、こんな簡単なことで解決してしまうとは。経験者に聞くことって大事だなぁ~と思いました。
 
おかげさまで仮免試験も卒業試験も一発合格。
人の後ろに乗せられるより、自分で運転することはなんて楽しいことなんでしょう。そのときはただの主婦でしたが、自分で何かをやりたい人間なんだろうなとそのとき思いました。
 
この達成感が心のハードルを下げるきっかけだったのか、そのあとすぐ未経験からWebのお仕事を始めたのです。
 
ところで、バイクで真後ろ方向にUターンするのって一見すごく難しそうですが、ハンドルをどうこうしようと思うより、思い切り振り返って真後ろ方向に視線を向けるだけで曲がれるんですよ。
 
きっと難しそうに見えている自分の夢も、その方向に顔を向けていればかなうと信じています。